今回の兵私理秋季研修は、甲南高等学校で行われました。
テーマは以下の2本立てです。
1。PCR法を利用したDNAによるサバの品種判別
2。走査型電子顕微鏡による観察
サバの品種判別では、講師の甲南高等学校 川崎先生が用意してくださった、3種類のサバ(マサバ、ごマサバ、タイセイヨウサバ)の切り身を、PCR検査にかけて判別しよう、というテーマで行いました。
まずは、マイクロピペットの使用方法を練習し、正確にμL単位の計量をできるようにします。
サバの切り身は、本当に微量で十分なようです。
マイクロチューブに入れて、各班に3種類ずつ配られました。
まずは、NaOH→HCl処理、遠心分離をしてDNAの抽出を行います。
以前の遠心分離機は、少しでもセットする試験管(チューブ)のバランスがくるってしまうと、ローターが破損したり、大惨事になったのですが、最近の遠心分離機は耐久性が上がっているようです。
今回、PCRのバッファーに加える酵素は KOD FX 鹿児島県小宝島の高熱細菌から抽出したものだそうです。安定してPCRが行えるのですが、値段はお高めだそうです。
今回使用するプライマーは20塩基程度のものを使用しました。PCRは一般に10000塩基対くらいまでは可能だそうですが、今回は500塩基の配列で実施しています。PCRを行うサーマルサイクラー。特許が切れて最近は値段が下がってきているそうです。
今回抽出したDNAはHaeⅢとHinf1という制限酵素で切断しています。
アガロースゲルなどの硬さを選べば、1塩基単位の分析もできるそうです。
今回使用したアガロースゲル。
ウェルにきちんと入れられるでしょうか。
ウェルに入れる前に、染料とグリセリンなどを加えて混合します。
HaeⅢのほうは特にはっきりと分離することができました。
講師は甲南高校の平田先生です。
白金の真空蒸着で観察物をコーティングします。
今回はコオロギの体表面や砂金、放散虫などを観察させてもらいました。
お土産は華房先生より
アインシュタイン相対性理論のコピー本
とアインシュタインMilkyです。
アインシュタインの相対性理論は、大変貴重な原本を華房先生が所持しており、それを丁寧にコピーしてくださいました。
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